会社員で給料もらって働くのに「自由」。なかなか難しいことですよね。労働の対価として給料があり、その労働は会社のために行っているのであって、個人のやりたいことと一致していない。というケースが多いと思います。
私個人は、今の会社で結構自由に働けています。新規事業として会社に提案し、認めてもらって3年ほどたっていますが、やりたいことをやれている感はあります。
会社の資産を使っての事業なのでもちろん制限がかかったり、いくつもの突破しないといけない面倒くさい申請などがありますが、給料もらいながらやりたいことをやれているんだから「自由」は得られているのかなと思います。
また、今の会社に新卒で入社してもう14年、、、すっかりベテラン層に入っているところもあり、発言力もある。ということで「自由」を感じられていると思います。
でもやっぱり会社として「自由」がたくさんあるかといわれると、そうではないなと思い、こちらの本に興味を持ちました。
以下備忘録です。
自由と責任のカルチャー
Netflixカルチャーは能力密度を高める→率直さを高める→コントロールを減らすをサイクルで行なっている。
能力密度を高める:最高の職場=最高の同僚
優秀な人材はお互いをさらに優秀にする。
パフォーマンスは伝染する。
優秀だが、同僚に不快感を与えたり、同僚のパフォーマンスを下げたりする人はやめてもらった。
率直さを高める:本音を語る(前向きな意図を持って)
高いパフォーマンスに私心のないフィードバックをすると、最高のパフォーマンスになる
人は率直さを嫌うが本心では求めている。
自分の仕事について否定的なことを言われると、自己疑念や苛立ちを感じ、攻撃されたと思う。私たちの脳は否定的フィールドバックを受けるとら身体的脅威を受けた時と同じ闘争・逃走反応を示す。血液中にホルモン分泌され、判断時間が短くなり、感情が高ぶる。
面と向かって批判を受けること以上に辛いのさ人前で否定的フィードバックを受けること。
人前でフィードバックを受けると、人間の脳は警報を発する。脳は生き残るための組織であり、多数派に着くのは生き残り戦略としてとても有効。脳は集団から排除かれるシグナルを常に警戒している。原子の昔にはそれは孤立を意味し、死につながるリスクがあった。部族の前で過ちを指摘されると、脳の最も原子的部分であり、危険に目を光らせている扁桃体が警告を発する。「この集団は私を排除しようとしている」と。この様な状況に直面すると、私たちのなかの自然な動物的本能は逃げようとする。
しかし、褒めてばかりでも人は育たない。
褒め言葉には気分を良くする効果はあるものの、修正的フィードバックのほうが、自らのパフォーマンス向上に効果があると考える人の方が、肯定的フィールドバックよりも効果的と答えた人のほうが3倍多いという実験結果がある。
フィードバックループ
速度制限をオーバーし、交通事故が多かった場所で、違反切符を切りまくって注意をするよりも、電光掲示板を設置して自分の速度を表示するようにしたら、通過する車の速度が14%も低下した。
フィードバックするかしないかを判断するとき、相手の気持ちを傷つけたくないと言う思いと、相手が成功するように手を貸したいという2つの感情が出るが、Netflixでは相手の気持ちを傷つけることになっても、お互いが成功するのを助けることを目指す。
率直さが大きなメリットをもたらすのは部下がリーダーに対して本音のフィードバックを伝えるようになったとき。
Netflixのマネージャーは部下に率直なフィードバックをもらうためにやっているテクニックは個別面談の議題に常にフィードバックを入れておくこと。フィードバックを受け取るときの振る舞いがカギとなる。あらゆる批判に感謝を述べ、そして1番大事なこととして、帰属のシグナルを頻繁に発することで、部下にフィードバックを与えても大丈夫だと感じてもらう必要がある。帰属のシグナルで応えるようになると、社員はますます勇気を持って本音を語るようになる。
フィードバックの与え方
①相手を助けようと言う気持ちで
あゆ行動を変えることがあなたではなく、相手自身あるいは会社にとってどのような役に立つのか、明確に説明する。
②行動変化を促す
フィードバックを受けた相手が行動をどう変えるべきかにフォーカスするべき。
フィールドバック受けとり方
③感謝する
批判されると自己弁護や言い訳をしたくなるが、この自然な反応に抗い、自問する。
④取捨選択
フィードバックは全て耳を傾けて検討しなければならないが、全てに従う必要はない。
コントロールを撤廃する
休暇規定の撤廃や、経費申請の撤廃など。
会社としての取り決めはないが、チームに迷惑をかけないようなチーム単位のルールが求められる。
所感
「日本企業ではできないな」でした。これは、解雇できることを前提とした仕組みだなと思ったからです。
ただ、大切なのは明確なカルチャーがあり、それを根付かせることに徹底していることです。
まず同僚は基本優秀であることは、そこにいる自分自身の価値を高く感じることができます。また優秀な人からフィードバックが受けられるというのは、向上心ある人には最適な環境だと思います。
上司から部下へのフィードバックは、部下の思考プロセスの醸成に必要です。
顧客とのミーティングのあと、次回のミーティングに向けてやるべきタスクを指示するときに、単なる指示をだすのではなく、その結論にいたるまでの背景を伝えることが重要だと思っています。
「こう考えて、こう判断した。だから、こういうアクションをするのがよい。ついてはこのアクションのこの部分を任せたい」と言って仕事をお願いするのと、「これやっといて」といわれるのとでは、パフォーマンスが変わります。
自分自身も「なぜやるのかわからない仕事をやる」のは苦痛でしょうがなかったので、そういう仕事はできるだけ避けてきたし、やるとなったときは、「なぜ」をしっかり聞いて納得してからやっていました。
もちろん若手のころは納得できないことも多々あり、、、それでもやらなければいけないときは、無理やりでも理由を見つけてやるか、心を完全に無にして好きな映画とかドラマとかを見ながらやってました。笑
この本では、部下から上司へのフィードバックについても書かれていて、部下から上司へフィードバックって相当勇気のいることだなぁと思いましたが、できるだけの関係性や、会社としての風土・文化があるということが素晴らしいなと思いました。
立場的に私がフィードバックをする機会が多いのですが、私もフィードバックをもらいに行きたいと思います。
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